塾講師ってどういうバイト?
塾講師バイトは、時給が高く肉体労働も少ないため大学生に非常に人気なアルバイトです。
大学生に人気な塾講師バイトですが、どういったところに魅力を感じているのでしょうか。この記事で仕事内容・メリット・デメリットを紹介しますので、塾講師バイトに興味ある方はぜひご覧ください。
塾講師バイトの仕事内容
中学、高校時に塾に通っていたという学生は仕事内容についてイメージできていると思いますが、今回は改めて一から説明していきます。
基本的には、生徒に対して授業したり、テストの監督・採点、宿題の丸付けなどを行います。塾講師バイトと学校の先生で異なる点としては授業形態が2種類あることでしょう。
- 集団授業
学校のように、クラス単位で授業を行います。1クラス10~15人程度の生徒を受け持つことが多いので、学校の先生よりは負担は少ないです。授業は黒板やホワイトボードを使いながら行うので、学校と同じようなやり方です。どの生徒でも理解できるようわかりやすく飽きない授業をする必要があるので、初心者だと難しいかもしれません。 - 個別授業
先生1人につき生徒1~3人が割り当てられ、生徒に合った指導をしていきます。受け持つ生徒は少ないですが、生徒の進捗や理解度に合わせて授業のやり方を変える必要があります。また、生徒の反応を直に感じながら授業ができるので、方針の修正や授業の時間配分が調整しやすいです。他にも、生徒に合わせたカリキュラムを作成するなど、生徒一人ひとりに向き合うことができるのもこのスタイルの特徴です。
基本的には、自分が得意な科目を授業しますが、塾の方針によっては能力次第で希望している科目以外も担当することがあります。
また、個別であろうと集団であろうと授業の準備は必要です。生徒に教える内容をある程度復習したり、板書する内容を事前に確認します。塾によっては志望校に合わせたカリキュラムを組むことがあり、その大学の赤本や専用のテキストを使った授業を行うこともあります。
他にも塾によっては、保護者との面談をすることもあります。面談では、指導方針や目標の共有、使用教材や授業の適正頻度など、保護者への情報共有や相談にのることが仕事です。
時給
塾講師バイトの給料制度は、通常のバイトと異なり1コマ(授業)ごとに支払われることが多いです。
時給換算すると、個別授業の場合平均で1,200円~1,500円程度、集団授業の場合平均で1,500円~2,000円です。
集団授業の方が経験やスキルが必要なことから時給は高めに設定されていますが、いずれの場合も他のバイトと比べるとかなり高額です。
注意点としては、授業時間外の準備の時間は給与が発生しないことがあるということです。事前準備や事務業務などは給与が発生しないことがあるので、事前に仕事内容と給与体系については確認しておきましょう。
バイト先の例
バイト先としては、大手の塾から個人経営塾まで様々です。大手塾の求人はバイトルなどの求人メディアに載っていますが、個人経営塾は掲載される媒体が少ないこともあるため、色々な求人メディアをチェックしておくことをオススメします。
中~大手塾として以下の例を紹介します。
- 代ゼミ
- 河合塾
- ベネッセ
- 個別教室のトライ
- 明光義塾
- 松陰塾
- スクールIE
- 栄光ゼミナール
- 四谷学院
- フリーステップ
- 英進館
- ITTO個別指導学院
塾講師バイトのメリット
時給が高い
時給の高さは、このバイトを続けるにあたって大きなモチベーションになります。塾によっては、志望校に合格させるなど先生の能力が高いと時給UP制度を取り入れているところもありさらなるモチベーションUPにつながる人も多いです。
塾の授業は生徒の学校や部活が終わった後の夕方以降しか入れないため、労働時間は1日あたり1~3時間程度になることが多いです。そのため、ガッツリシフトを入れてたくさん稼ぐというよりは、授業や部活動のスキマ時間を上手に使って稼ぎたい大学生に向いている仕事です。
塾講師バイトは高時給ですが、時給が高い分、保護者も高い月謝を塾に払っています。保護者からの圧が大きいこともあり、大きな責任感が伴う仕事であることは覚えておきましょう。
やりがいがある
塾講師バイトを続ける人の多くが、生徒の成長にやりがいを感じています。生徒が高得点を取った、生徒が志望校に合格した、といったように共通の目標を目指したり、生徒の喜びを直に感じることができ、そこに大きな達成感や満足感を得ることができます。
もともと人に教えることが好きな人にも人気なバイトで、将来教育関係の仕事に進みたい学生など生徒への指導を通して充実感を得られる人もいるようです。また、生徒への指導力もつきやすいので教員を目指している方にはおすすめの仕事です。
シフトを考えやすい
このアルバイトでは生徒側も中学生、高校生ですのでもちろん平日の昼は学校に居ます。授業を行うのは夕方以降になるため、バイトをしたい大学生の希望時間とマッチすることが多いです。
飲食業などのバイトだと毎月のシフト調整で、バイトする曜日が毎週変わったりすることがありますが、塾講師は学生と曜日を合わせるので、よほどのことがない限りバイトする曜日が変わることがありません。
体力的に楽
大学生がこのアルバイトを好む大きな理由の1つです。
少人数の生徒を担当する場合、生徒の横に座って授業すします。座った状態で採点や解説をするだけですので、体力的な負荷はほとんどありません。
大勢の生徒の前で行う対面式の授業の場合、立ち仕事になるため個別授業よりも足腰に負担がかかることになります。
しかし、立って授業をする形態であっても動きっぱなしというわけではないので、他のバイトよりは体力的に楽と言う声が多いです。
塾講師バイトのデメリット
学力が求められる
これを負担に思うかは人に依るかもしれませんが、生徒に勉強を教える仕事ですのである程度の知識、学力が求められます。
バイトに募集する際は、面接だけなく学力テストを行う場合がほとんどですので、自分が教えたいと思う教科の勉強は必須となります。
また、塾によっては小論文の問題があったり、教育理念を問われる場合もあるため、そういった試験があることがわかったら事前に対策する必要があります。
生徒・保護者の対応が大変な場合がある
全員やる気のある生徒なら良いのですが、中には保護者に無理やり塾に通わされている生徒もいます。
雑談ばっかりでなかなか授業させてくれない生徒や席に座ってくれない生徒を担当することもあります。そういった生徒には指導の範囲内で注意する必要があるため、想定外の労力を強いられることもあります。
また、生徒の成績に関して保護者からのクレームがあることもあります。そういった場合は、塾の社員に頼ることが多いですが、自分で対応することになったら疲弊すること間違いなしです。言葉選びは慎重にして対応するよう心がけましょう。
教育関係に進みたい大学生にとっては、不真面目な生徒や保護者への対応も必須スキルなので、ちょうど良い練習の機会だと割り切って働くようにしましょう。
決して稼ぎやすいアルバイトではない
塾講師バイトを始める人が最も勘違いしやすいことですが、稼ぎやすいバイトではないと思っていた方が良いです。
このバイトは自分の生徒がいてこそ成り立ちます。
塾全体で先生の人数が多かったり生徒の数が少なかったりする場合、ほとんどシフトに入ることができず、週に2コマ程度しか授業がないという場合も十分に考えられます。
また、塾講師バイトは大学生にたいへん人気なため、先生はどこの塾も飽和気味な傾向にあります。特に旧帝大学のある地域や大学が集まる地域ではその傾向が顕著に現れます。
生徒を任されてしまえば担当を外されてしまうことはほとんどありません。しかし、1人の生徒単体の授業が多くなってしまうと、多く稼ぐことができません。
夏期講習や冬期講習等の期間にたくさんバイトに入れる人は重宝されます。なぜなら、短期講習期間は授業回数が多いですが、毎回同じ先生が担当すれば、授業の復習や進捗管理がスムーズになるからです。
また、理系科目の先生は文系科目に比べて不足気味にあるようです。数学や物理、化学、生物などを得意とする理系の大学生は思ったよりもバイトに入れる量が多くなる傾向にあります。
休みを自由に選べない
先生と生徒は固定制かつ一度の授業でみる生徒も2、3人いる場合が多いため、先生(学生)の都合による休みが取りづらいです。
なぜなら、生徒が授業の日を振り替えたり、その日だけ先生を替えるなどの調整が必要になるからです。
休む場合は、その日に担当してもらう先生に授業の復習のポイントや生徒の苦手なところを教えなければならないこともあるため、通常のバイトよりも休むための労力は大きいと言えます。
塾講師バイトのまとめ
塾講師バイトは、時給が高いうえに生徒の成長を感じられるやりがいのバイトなので、大学生から非常に人気のアルバイトです。
ただし、生徒の進路を左右する大事な仕事でもあるため、責任感を持って仕事に取り組む必要があることは覚えておきましょう。
塾講師バイトは、求人メディア以外からも採用されることがあります。よくあるパターンは通っていた塾からオファーが来てそのまま働くといったケースです。自分が過去に通っていた塾があれば求人を募集していないか尋ねてみると良いでしょう。